第7期(2020年度)の活動報告

 第7期(2020年度)の活動報告をお届けします。事務局と地球史研究所の活動をまとめました。

 皆様のご協力のおかげで、jGnetは8年目の期首を迎えることができました。長引くコロナ禍のため今期も「人を集めるようなイベント」は自粛することになりそうですが、地球史研究所を中心とした活動は引き続き行って参ります。

  • 目 次

【1】研究活動

【2】広報活動

【3】普及活動

【4】受託事業

【5】ジオトピア

【6】計画・構想中の事業

【1】研究活動

アンダーラインの人名は地球史研究所所属研究員

(1)原著論文

  1. Miki, M., Seki, H., Yamamoto, Y., Gouzu, C., Hyodo, H., Uno, K. and Otofuji, Y. (2020) Paleomagnetism, paleointensity an geochronology of a Proterozoic dolerite dyke from southern West Greenland, Journal Geodynamics, 139, 101752.
  2. Yoshimura, Y., Yamazaki, T., Yamamoto, Y., Ahn, H.-S., Kidane, T. and Otofuji, Y. (2020) Geomagnetic Paleointensity Around 30 Ma Estimated from Afro-Arabian Large Igneous Province, Geochemistry, Geophysics, Geosystems, 21, e2020GC009341.
  3. Itaya, T. (2020) K-Ar phengite geochronology of HP-UHP metamorphic rocks-An in-depth review-. Journal of Mineralogical and Petrological Sciences, 115, 44-58. doi:10.2465/jmps.190123
  4. Kubota, Y., Takeshita, T., Yagi, K., and Itaya, T. (2020) Kinematic analyses and radiometric dating of the large‐scale Paleogene two‐phase faulting along the Median Tectonic Line, Southwest Japan. Tectonics, 39, e2018TC005372. https://doi.org/10. 1029/2018TC005372, 1-29.
  5. Otofuji, Y., Fujihara, M. and Uno, K. (2021) Chronology of serpentinization: Paleomagnetic evidence for 20 Ma serpentinization of the Oeyama ophiolite, Wakasa, Southwest Japan, Earth Planet. Sci. Lett., 554, 116656.
  6. Ahn, H-S., Kidane, T., Otofuji, Y., Yamamoto, Y., Ishikawa, N. and Yoshimura, Y. (2021) High-resolution palaeomagnetic results of Ethiopian trap series from Lima Limo section: implications for the Oligocene geomagnetic field behaviour and timing of volcanism, Geophys. J. Int., 225, 311-328.
  7. Bounliyong, P., Itaya, T., Arribas, A., Watanabe, Y., Wong, H. and Echigo, T. (2021)
    K?Ar geochronology of orogenic gold mineralization in the Vangtat gold belt, southeastern Laos: Effect of excess argon in hydrothermal quartz. Resource Geology, 2021;71:161?175. https://doi.org/10.1111/ rge.12258.
  8. 石川尚人・吉村令慧・Tesfaye KIDANE・東野伸一郎・加々島慎一・Ameha. M. MULUNEH ・望月伸竜・北川桐香・藤井昌和・角屋 守・岩本光弘・小原徳昭・乙藤洋一郎・船木 實・小木曽哲 (2020)「エチオピアの大地で海洋底拡大現象を探る」-エチオピア・アファール凹地,プレート拡大域での地球電磁気学的探査(調査概要報告)-, 京都大学防災研究所年報, No.63 B, 93-99.

(2)講演要旨

  1. 乙藤洋一郎「ジオパークとのかかわりの中で大学院を作った博物館の生涯教育活動」日本地球惑星科学連合2020年大会,2020年7月12日,オンライン.
  2. 乙藤洋一郎「花崗岩の帯磁率を利用した石材の産地同定法」日本地球惑星科学連合2020年大会,2020年7月12日,オンライン.
  3. 乙藤洋一郎「江戸時代の名所図会から見た六甲花崗岩の採石と流通」日本地球惑星科学連合2020年大会,2020年7月14日,オンライン.
  4. 乙藤洋一郎「“さざれ石”についての考察.文化地質研究会2020年度研究発表会」2021年3月13日,オンライン.

【2】広報活動

(1)地球史研究所ホームページの作成

 コロナ禍で、講演会、野外巡検、科学体験等の普及活動が停滞したため、予てからの懸案であった地球史研究所の情報をjGnet公式ホームページから独立させて、専用のホームページを作成し、公開しました(板谷徹丸・本庄慶樹)。

地球史研究所ホームページ
地球史研究所のホームページ
https://igh.jgnet.org

(2)研究成果のアウトリーチ

 昨年上梓した地球史研究所と蒜山地質年代学研究所との共同による吉備高原の研究論文「Sonehara et al. (2020) Kibi Plateau: A stable-coherent tectonic unit in the active Japanese Islands (Scientific Reports)」を広く国内外へ周知するために、Research Outreach 117号のトップに4ページ記事(Kibi Plateau: A stable location within active Japan)を掲載しました(板谷徹丸)。


吉備高原の研究論文(オープンアクセス)
 https://www.nature.com/articles/s41598-020-60448-x

https://cdn.researchoutreach.org/Flipbooks/RO117/
2021年3月現在、約13万4000回閲覧されました

(3)高島哲夫著“首都岡山―新しい日本の形―”へ寄稿

 本著書は第1章から第4章からなる。第4章(未来に向けて)には岡山県知事、吉備中央町長、岡山商工会議所会頭、山陽新聞編集委員室長、地球年代学ネットワーク理事長が1600字程度の文章を寄稿している。地球史研究所研究員でもある理事長の寄稿文のタイトルは“首都にふさわしい場所”。本の発行日:2021年3月1日。発行所:風企画。

(4)広報あかいわのジオコラム作成

 地球史研究所の存在を市民に認知していただくために、令和2年(2020年)4月から3ヶ月に1回のペースで広報あかいわ(裏表紙)にジオコラム「あかいわの大地の成り立ち」を発表してきました。令和2年度は赤磐市を代表する4つの地質を紹介しました(竹下浩征)。

令和2年4月号
(1)吉備層群周匝層

令和2年7月号
(2)熊山と熊山遺跡

令和2年10月号
(3)岩神のゆるぎ岩

令和3年1月号
(4)血洗の滝

【3】普及活動

(1)講演会・セミナー・ワークショップ

  1. 2020年7月23日 周匝消費者協議会(乙藤洋一郎)
  2. 場 所: 周匝会館
    題 名: 周匝周辺の地質
    参加者: 17名
  3. 2020年11月19日 草間台カルスト魅力発掘構想ワークショップ(先山 徹)
  4. 場 所: 草間台市民センター(新見市)
    題 名: 観光ガイドのあり方、観光と産業のかかわり
    参加者: 20名
  5. 2020年12月12日「新見市主催 羅生門ガイド養成実習」(先山 徹)
  6. 内 容: 羅生門ガイド候補者によるガイド実践を現地指導
    参加者: 20名

    新見市イベント「新見の魅力を再発見」のなかで実施

  7. 2021年2月11日 日本会議 津山(乙藤洋一郎)
  8. 場 所: グリーンヒルズ津山リージョナルセンター
    題 名: 日本列島と日本海形成
    参加者: 100名

  9. 2021年3月18日桜が丘老人クラブ(乙藤洋一郎)
  10. 場 所: 桜が丘いきいきセンター
    内 容: 地球上にあった大陸
    参加者: 18名

     

  11. その他(先山 徹)
  12. ひとはくセミナー: 兵庫県立人と自然の博物館 70名
    高齢者大学講座: 兵庫県いなみの学園(加古川市) 200名

     

(2)地域地質巡検

  1. 2020年10月29日「地域地質巡検」8:50~12:20
  2. 講 師: 乙藤洋一郎
    参加者: 城南小学校 生徒(6年生 17名; 教諭 2名)
    <周匝・城山周辺巡検順路>
    ・舞鶴帯のペルム紀(約2億9,900万年前から約2億5,100万年前)の舞鶴層群
    ・扇状地(滝山川)氾濫原(吉井川)
    ・舞鶴層群を貫く約1億年前~6500万年前の貫入岩(石英斑岩)
    ・遠景:ペルム紀と三畳紀の境界
    ・水(ひとつ前の太陽・・・超新星爆発)
    ・吉備高原
    ・舞鶴帯や約1億年前~6500万年前の火成岩を覆う「山砂利層」

     

  3. 2020年12月6日「地域地質巡検」8:50~12:20
  4. 講 師: 横山義人・乙藤洋一郎
    参加者: 仁美小学校(5・6年生 10名;教諭 2名)
  5. 2020年12月18日「岡山県立一宮高校野外実習」
  6. 講演・案内人: 乙藤洋一郎(地球の形成)
    参加者: 岡山県立一宮高校 教諭4名 生徒10名
  7. 2021年3月8日「地域地質巡検」9:30~15:00
  8. 講 師: 乙藤洋一郎
    参加者: 岡山大学教育学部 学生 8名 教授 1 名
    <PT層、PT境界、城山周辺巡検順路>
    ・舞鶴帯のペルム紀の舞鶴層群:城南小学校
    ・舞鶴帯の三畳紀の舞鶴層群福本層(化石:谷口集落、・リップルマーク:英田町)
    ・PT境界:飯岡
    ・山砂利層

     
     

【4】受託事業

昨年度に引き続き、赤磐市の地質資源(ジオサイト)を紹介する「解説動画」の制作を受託しました。赤磐市を代表する4つの地質を取り上げて紹介しています。撮影には赤磐市の公式キャラクター「モモちゃん」も参加しました。アウトラインとメイキングを加えた6パートからなり、合計約26分(各パート4分〜5分)にまとめました。

令和2年度赤磐市地質資源解説動画制作事業

発注者: 赤磐市政策推進課
期 間: 令和2年10月5日〜令和3年3月31日
担 当: 竹下浩征・乙藤洋一郎・板谷徹丸

<動画の構成>
Part1 プロローグ(地質のアウトライン)
Part2 血洗の滝と舞鶴層群(ペルム紀の地層)
Part3 岩神神社のゆるぎ岩(白亜紀の花崗岩)
Part4 熊山と熊山遺跡(白亜紀の流紋岩)
Part5 3400万年前の川の化石(古第三紀のレキ岩)
Part6 エピローグ(メイキング)


*赤磐市公式YouTubeにて公開準備中(2020年6月1日現在)
https://www.youtube.com/channel/UCxvxRQj7KWv21oo3Z9KhftA

【5】ジオトピア

ジオトピアは、地球史研究所の敷地を有効活用した地域おこし活動の一つです。地元に開かれた公園となるバラ園、農業研修ができる果樹園、参加者に解放する菜園などを整備しています。全集中で取り組み、2020年4月から2021年3月末までの1年間に36回の活動を行いました。

期 間: 2020年4月〜2021年3月
担 当: 事務局と理事会
<活動内容>
・公園化を目指した整備(グラウンド南東部のバラ園)
・農業研修の場としての整備(旧テニスコート場の果樹園エリア)
・農業体験の場としての整備(旧温室周辺の菜園エリア)

 

地球史研究所の整備後は、赤磐市是里地区および熊山地区での活動に取り組み、吉井川流域ジオパーク構想(2020年9月末で協議会は解散)に代わる新たな協働活動の柱とする予定です。

新芽が現れ出した頃の研究所周辺の風景

新芽が現れ出した頃の研究所周辺の風景

バラ園の拡張中

バラ園の拡張中

ガゼボの基礎づくり

ガゼボの基礎づくり

レイズドベッドの製作

レイズドベッドの製作

完成したレイズドベッド

完成したレイズドベッド

モッコウバラの剪定

モッコウバラの剪定

満開のバラの季節がやってきた

満開のバラの季節がやってきた

芝生のような緑のグラウンド

芝生のような緑のグラウンド

刈り取った草木は燃やさず回収へ

刈り取った草木は燃やさず回収へ

裏門への通路

裏門への通路

草刈り直後の法面

草刈り直後の法面

満開のツツジ

満開のツツジ

収穫が近い梅の実

収穫が近い梅の実