第7期(2020年度)の活動報告をお届けします。事務局と地球史研究所の活動をまとめました。
皆様のご協力のおかげで、jGnetは8年目の期首を迎えることができました。長引くコロナ禍のため今期も「人を集めるようなイベント」は自粛することになりそうですが、地球史研究所を中心とした活動は引き続き行って参ります。
- 目 次
※ アンダーラインの人名は地球史研究所所属研究員
コロナ禍で、講演会、野外巡検、科学体験等の普及活動が停滞したため、予てからの懸案であった地球史研究所の情報をjGnet公式ホームページから独立させて、専用のホームページを作成し、公開しました(板谷徹丸・本庄慶樹)。
昨年上梓した地球史研究所と蒜山地質年代学研究所との共同による吉備高原の研究論文「Sonehara et al. (2020) Kibi Plateau: A stable-coherent tectonic unit in the active Japanese Islands (Scientific Reports)」を広く国内外へ周知するために、Research Outreach 117号のトップに4ページ記事(Kibi Plateau: A stable location within active Japan)を掲載しました(板谷徹丸)。
吉備高原の研究論文(オープンアクセス)
https://www.nature.com/articles/s41598-020-60448-x
https://cdn.researchoutreach.org/Flipbooks/RO117/
2021年3月現在、約13万4000回閲覧されました
本著書は第1章から第4章からなる。第4章(未来に向けて)には岡山県知事、吉備中央町長、岡山商工会議所会頭、山陽新聞編集委員室長、地球年代学ネットワーク理事長が1600字程度の文章を寄稿している。地球史研究所研究員でもある理事長の寄稿文のタイトルは“首都にふさわしい場所”。本の発行日:2021年3月1日。発行所:風企画。
地球史研究所の存在を市民に認知していただくために、令和2年(2020年)4月から3ヶ月に1回のペースで広報あかいわ(裏表紙)にジオコラム「あかいわの大地の成り立ち」を発表してきました。令和2年度は赤磐市を代表する4つの地質を紹介しました(竹下浩征)。
令和2年4月号
(1)吉備層群周匝層
令和2年7月号
(2)熊山と熊山遺跡
令和2年10月号
(3)岩神のゆるぎ岩
令和3年1月号
(4)血洗の滝
場 所: | 周匝会館 |
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題 名: | 周匝周辺の地質 |
参加者: | 17名 |
場 所: | 草間台市民センター(新見市) |
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題 名: | 観光ガイドのあり方、観光と産業のかかわり |
参加者: | 20名 |
内 容: | 羅生門ガイド候補者によるガイド実践を現地指導 |
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参加者: | 20名 |
新見市イベント「新見の魅力を再発見」のなかで実施
場 所: | グリーンヒルズ津山リージョナルセンター |
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題 名: | 日本列島と日本海形成 |
参加者: | 100名 |
場 所: | 桜が丘いきいきセンター |
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内 容: | 地球上にあった大陸 |
参加者: | 18名 |
ひとはくセミナー: | 兵庫県立人と自然の博物館 | 70名 |
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高齢者大学講座: | 兵庫県いなみの学園(加古川市) | 200名 |
講 師: | 乙藤洋一郎 |
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参加者: | 城南小学校 生徒(6年生 17名; 教諭 2名) |
<周匝・城山周辺巡検順路> ・舞鶴帯のペルム紀(約2億9,900万年前から約2億5,100万年前)の舞鶴層群 ・扇状地(滝山川)氾濫原(吉井川) ・舞鶴層群を貫く約1億年前~6500万年前の貫入岩(石英斑岩) ・遠景:ペルム紀と三畳紀の境界 ・水(ひとつ前の太陽・・・超新星爆発) ・吉備高原 ・舞鶴帯や約1億年前~6500万年前の火成岩を覆う「山砂利層」 |
講 師: | 横山義人・乙藤洋一郎 |
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参加者: | 仁美小学校(5・6年生 10名;教諭 2名) |
講演・案内人: | 乙藤洋一郎(地球の形成) |
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参加者: | 岡山県立一宮高校 教諭4名 生徒10名 |
講 師: | 乙藤洋一郎 |
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参加者: | 岡山大学教育学部 学生 8名 教授 1 名 |
<PT層、PT境界、城山周辺巡検順路> ・舞鶴帯のペルム紀の舞鶴層群:城南小学校 ・舞鶴帯の三畳紀の舞鶴層群福本層(化石:谷口集落、・リップルマーク:英田町) ・PT境界:飯岡 ・山砂利層 |
昨年度に引き続き、赤磐市の地質資源(ジオサイト)を紹介する「解説動画」の制作を受託しました。赤磐市を代表する4つの地質を取り上げて紹介しています。撮影には赤磐市の公式キャラクター「モモちゃん」も参加しました。アウトラインとメイキングを加えた6パートからなり、合計約26分(各パート4分〜5分)にまとめました。
発注者: | 赤磐市政策推進課 |
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期 間: | 令和2年10月5日〜令和3年3月31日 |
担 当: | 竹下浩征・乙藤洋一郎・板谷徹丸 |
*赤磐市公式YouTubeにて公開準備中(2020年6月1日現在)
https://www.youtube.com/channel/UCxvxRQj7KWv21oo3Z9KhftA
ジオトピアは、地球史研究所の敷地を有効活用した地域おこし活動の一つです。地元に開かれた公園となるバラ園、農業研修ができる果樹園、参加者に解放する菜園などを整備しています。全集中で取り組み、2020年4月から2021年3月末までの1年間に36回の活動を行いました。
期 間: | 2020年4月〜2021年3月 |
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担 当: | 事務局と理事会 |
<活動内容> ・公園化を目指した整備(グラウンド南東部のバラ園) ・農業研修の場としての整備(旧テニスコート場の果樹園エリア) ・農業体験の場としての整備(旧温室周辺の菜園エリア) |
地球史研究所の整備後は、赤磐市是里地区および熊山地区での活動に取り組み、吉井川流域ジオパーク構想(2020年9月末で協議会は解散)に代わる新たな協働活動の柱とする予定です。